戦略に関する図書の読書記録(シンプルに考える)

戦略とはどのようなものか、事業を成長させていく為にどのような方法をとるべきか。

改めて考え直したく、今週以下の3冊を読んだ。

・シンプルに考える(森川亮)

・戦略がすべて (瀧本哲史)

・「0から1」の発想術(大前研一)

いずれも数年前に出版され、出版当初に購入したものであるが、過去に読んだ本の内容はほぼ覚えていないことが多く、時期を経過して読み直すと改めて考えさせらっることが多いなと感じた。

 

まず前提として、私の会社はインターネットメディアを運営しており、その中でどのような戦略や戦術を駆使していくかを調べようとした。そこでまず手に取ったのがLINE創業者の森川氏著の「シンプルに考える」である。本書の中で記録して置こうと思ったのは主に以下の3点

 

・LINEはユーザー数を伸ばすことだけに注力している

・森川氏は戦略や計画などを社員に明確には共有せず、現場には「良いプロダクト」「ヒット商品」を生み出すことに注力してもらっている

・森川氏は新プロダクトは「開発企画」「デザイン企画」の2つしかないとしており、LINEは後者の「デザイン企画」であるとしている

 

事業の収益を追う立場として、LINEのユーザー数のみを伸ばすという発想や選択は非常に勇気ある決断であるなと感じた。

 

このような決断ができているのは、LINEがプラットフォームとして、十二分に機能しており、あとはユーザー数さえ囲えば、プラットフォーム内の事業者がビジネスをしてくれるような仕組みになっているからであろう。

 

同じ戦略を取れているのが、AppleGoogle、過去でいうとDeNAモバゲータウンとかではないだろうか。これらの事業はプラットフォームへの参入者が勝手に頑張れば頑張るほど収益が上がるモデルを構築し、自社はサービスのユーザー数を伸ばすことに注力できる状況を作り出している。

 

森川氏は「戦略は持たない」ということと「ユーザー数しか伸ばさないという」話を本書で記載しているが、実は「ユーザー数しか伸ばさない」という決断は、

 

・プラットフォームビジネスとしての土台がしっかりとできており、

・ユーザー数を囲むという戦略をとればビジネス的に成功する形となっている

 

ということで、成り立っているものではないだろうかと思った。

 

すなわち、「これしかやらない」というのも立派な戦略であり、自社がどのような強み・弱みを持っており、現在どのような事業戦略やビジネスモデルを目指しているか。ということを改めて思考し、自社が伸ばしていくべき方向を改めて考える必要があるなと感じた。

 

うちの状況でいうと、LINEのようなプラットフォーム的事業モデルはまだ構築できておらず「ユーザー数を伸ばせば勝手に事業が膨れ上がってくれる!」という状況には残念ながら至っていない。

 

ユーザー数だけを伸ばしていく!というのは真似できれば理想だが、収益モデルが盤石でない事業としては、やはり、収益モデルの構築、アップデートを繰り返しつつ、その中でユーザーファーストを追求していくのがよいのではないかな。。と感じた。

 

長くなってしまったので続きは次回。